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重修本草綱目啓蒙
十二/湿草
水蓼 増、一名辛菜、〈説文〉二種あり、釈名註馬志の説に、生于浅水沢中と雲ふは、かはたで、一名みづたでと呼ぶものにして、陸草に非ず、城州下鴨泉河の中に多く生ず、葉はやなぎたでより細くして長し、味至て辛し、食用に可なり、又時珍の説は、おほいぬたでと呼ぶ草なり、水傍の陸地に多く生ず、苗高さ五六尺、葉長さ七八寸、闊さ一二寸、背に微しく毛ありて糙澀す、秋穂お生ず、常のたでより粗大にして淡紅色、又白色のあり、又葉の中央に墨記相対するものあり、