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広益地錦抄

牛面草(うしのひたい) 田野溝(みぞ)ほりの辺に多くあり、葉形少長く、中ほどくびれ、眼目(がんもく)のかたちなる紋(もん)黒くありて、両角ある様成葉形にて、さながら牛面に似たりとて、俗にうしのひたいといふ、花はしろく小細花、へりにくれないの色あり、つまべにともいふべし、葉おもみて血どめとす、よく止る、しめり地に多き草なり、