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重修本草綱目啓蒙
十四/蔓草
何首烏 通名 一名夜交藤〈本草蒙筌〉 交茎〈何首烏録〉漢種お伝て多く栽ゆ、甚繁殖す、春旧藤より嫩藤お生じ葉互生す、形円尖にして丁香茄児(はりなすび)葉の如し、七八月藤の梢に細小白花、長穂おなすこと一尺許、虎杖(いたとり)の花実に同じ、子は三角にして蓼子に似て小し、其根長く繁延すること栝楼(きからすうり)の如し、数塊お連ぬ、小なる者は番藷の如し、大なる者は甜瓜の如く越瓜の如し、薬舗に貨る者朝鮮お良とす、和に栽ゆる者も漢種なる故真物なり、俗にかしゆういもと呼ぶ者は、菜部の土芋なり、何首烏に代用ゆる者は誤なり、