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農業全書
四/菜
莙薘(ふだんさう)〈上方にてはたうぢさとも雲なり〉莙薘又の名は甜菜共雲、畦作り種子お蒔事、大根と同じ、二月蒔て四月苗のふとるにまかせて、うつしうゆるもよし、菜の絶間にあるゆへ、料理色々に用ゆべし、乾しても用る物なり、又八月蒔て、十月苗ふとるお畦作りし、五六寸に一本づヽ種(うへ)、糞水お頻にそヽげば、甚しげる物也、四季絶ずあるゆへに、不断草と名付るなるべし、又本草には、茎お灰にやき、あくにたれて、衣お洗へば、其白き事玉の如しと記せり、