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成形図説
二十三/菜
布通久佐〈本草和名〉不断草(ふだんさう)〈種お蒔継ば常に青茂れり、故に此名あり、◯中略〉此苗は高三尺許、茎の状蒴藋(そくづ)に似て細稜あり、夏盛にして冬枯る、春社日に種お下し、或は旧荄よりも生るものあり、葉の色青白くて白菘(しらくき)のごとに短く小(ほそ)し、夏花さき実おむすぶ、茱萸梂の如にて軽虚(すかろく)土黄色なせり、内に細子あり、根は白し、〈◯中略〉一種幹おなして葉出るもの東国に多し、但土臭て食品に宜しからず、此灰汁もて衣服の穢垢お洗ふべし、能脱るなり、