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倭訓栞
中編三十/於
おほね〈◯中略〉 和名抄に葍根およめり、大根の義、大根は爾雅の注にみゆ、今音およべり、萊菔蘿菔も同じ、出羽にておはかたといひ、紅毛語ろうとらていすといふ、土おほねも同じ、尾州の宮しげ、関東のねりま、共に地名なり、波多野は相州也、自然生の物お賞す、江戸にはだなといふ、京になかねとし、大坂にほそねとす、胆吹より出る鼠大根は、〓菘、野大根は天巧菜也、伊吹山高島郡にあり、唐大根は罽賓菘、ほし大根は仙人骨也といへり、