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物類称呼
三/生植
菘な 京にてみづな(○○○)又はたけな(○○○○)といふお、近江にてうきな(○○○)、又ひやうずな(○○○○○)と雲、鄙にて京菜(○○)といふ、江戸にても水菜(○○)といふ有、〈京都の水菜よりは、葉黒ずみて厚く広し、京の水菜に及ばず、葛西菜(○○○)又小松川本所牛島辺の冬菜(○○)においては、京大坂にもなし、風味よく、しかも一年の内絶ることなし、まことに名産也、〉又関西にていふ間引菜(まびきな)と雲お、江戸にてつまみな(○○○○)といふ、西国にておろぬき菜(○○○○○)と雲、〈江戸田舎にて、菜にても大根にても、おろぬくと雲といへども、名付る時は、つまみ菜と雲、もみ大根(○○○○)といふ、〉