重修本草綱目啓蒙

十八/葷辛

菘　とうな(○○○)　しろな(○○○)　いんげんな(○○○○○)〈◯中略〉形状油菜に似て、色浅く葉最厚して筋白し、奄蔵に宜し城州加茂すいくきな(○○○○○)も菘の一種にして、女南甫史の梵菜なり、一種おらんだな(○○○○○)葉長大にして琵琶の形の如し、厚して白色お帯び、甘藍(はぼたん)の形状に似り、年お経る者は高さ五六尺、葉皆枝梢に聚りて、重葉牡丹花の形の如く、冬月観に堪たり、其茎末粗く本細し、根は塊なくして鬚あり、故に苗大なる者は倒れ易し、春は叢葉中より茎お抽で、漸く花形なく成て葉互生す、油菜に後れて花お開く、穂の形油菜より長大なり、花も大にして色浅く、甘藍の如し、花後莢お結ぶ、根枯れず、枝お採り悍挿して活し易し、是容の説の牛肚菘なり、