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重修本草綱目啓蒙
十八/葷辛
芸薹 あぶらな(○○○○)〈◯中略〉秋分に栽へ、春に至て茎お抽て、二三月黄花お開く、四弁未だ花お開かざる已前に、中心お摘み食用とす、時珍冬春採薹心為茹と雲ふ是なり、薹心お、菜汞〈余姚県志〉と雲、古名くヽだち、一名くきだち、〈南部〉つぢ、〈備前〉中心お摘むは枝お多く出し、花実多からしめんが為なり、正字通に摘心為菜茹、其傍心結子可搾油と雲、四月に至て子熟す、なたねと呼ぶ、搾て油となすお、なたねのあぶらと雲ふ、附方に菜子油と雲ふ、一種京にてはたけな(○○○○)と呼ぶものあり、和方書に真菜と雲、その形状あぶらなと同して色浅し、又油お採るべし、芸薹の一種なり、