[p.0080]
東雅
十三/穀蔬
薑〈◯中略〉 倭名抄に養生秘要お引て、山葵はわさび、漢語抄に山薑の字お用ゆ、今按ずるに、所出未詳と見えたり、或人の説に、わさびといふものは、蔊菜一に辣米菜といふもの是也といふなり、わさびといふ義詳ならず、漢語抄に山薑と見えしは、やまはじかみといふ事はありけん、〈蔊菜の事は、亡友稲若水の説也、其説長ければこヽには注せず、〉