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重修本草綱目啓蒙
十二/湿草
甘藍 草ぼたん(○○○○) 諸葛な(○○○)〈筑前、唐山にて諸葛菜と雲は、蔓菁のことなり、〉 ぼたんな(○○○○)〈播州〉 とうな(○○○)〈加州〉 ぐんばいさう(○○○○○○)種樹家に多く栽ゆ、その苗冬お経て枯れず、葉は油菜(あぶらな)より闊大にして厚く、色緑にして白お帯ぶ、円茎高さ一二尺、其頂に葉多く重り生ず、冬春の交り紫色に変じ、葉皆相抱て重葉紫、牡丹花の如し、故にはぼたんと雲ふ、春の末葉漸く展開し、緑色に変ず、茎も漸く長じ、三四月に至り、上に長薹お抽で花お開く四出、淡黄色にして油菜花より大にして、開くこと遅し、莢は油菜莢より微長し、根に塊なし、莢熟して苗枯れず、〓挿して活しやすし、