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重修本草綱目啓蒙
十九/柔滑
醍醐菜 詳ならず 附録茅膏菜 はいとりばな(○○○○○○) すなもちさう(○○○○○○)〈江州〉 いしもち(○○○○)〈播州〉山中の池沢辺に生ず、春旧根より苗お生ず、高さ七八寸、葉互生す、形半月の如く、二三分の大さにして辺に毛あり、葉上に涎ありて黐膠の如し、蠅蜻蜓及諸虫粘著す、故にはいとりばなと雲、此苗お地上に倒置すれば、沙石多く粘著す、故にすなもちと雲、四五月茎頭に枝お分ち花お開く、五弁白色、大さ三分許、播州室津の産は大さ五分許、根に円塊ありて半夏根の如し、秋に至て苗枯る、