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重修本草綱目啓蒙
十/湿草
雞冠 けいとう 一名洗手花〈群芳譜〉 杜若〈薬甫同春〉 一孕雲〈間情偶奇〉 紫冠〈蘇氏韻集〉 波羅奢〈秘伝花鏡〉俗にけいとうと呼ぶ、雞頭の意なるべし、然ども此花は雞の冠に似たり、雞頭には似ず、唐山にはおにばすの実お雞頭と雲、雞冠数種あり、一種茎短く、僅に三五寸にして、大なる花お開く、高麗げいとう、又南京げいとう(○○○○○○)、ちやぼげいとう(○○○○○○○)と雲、漢名寿星雞冠、〈群芳譜〉広東雞冠、〈同上〉一種花の形円にして末尖るお、やりげいとう(○○○○○○)、又すぎなりけいとう(○○○○○○○○)と雲、漢名掃帚雞冠、〈花史左編〉一種花の形扁大なるおとさかげいとう(○○○○○○○)、又ひらげいとう(○○○○○○)と雲、漢名扇面雞冠、〈群芳譜〉此外にも種類甚多し、一種掃帚雞冠の形にして、花の末及傍に細枝お出し、其梢各小扇面の如なる者出て、多く下垂するおみだれげいとう(○○○○○○○)、又やうらくげいとう(○○○○○○○○)と雲、漢名瓔礫雞冠、〈群芳譜〉一種紅黄二色間り開くものお、さきわけけいとう(○○○○○○○○)と雲、漢名二色雞冠、〈花史左編〉二喬雞冠、〈同上〉唐山には五色相間るものあり、五色雲、〈間情偶奇〉と雲、