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大和本草
七/花草
剪秋羅(せんおう/○○○) 花史に出たり、曰日かげお好み糞お畏る、河水おそヽぐべし、樹下に宜し、今世人賞玩して品類多く出づ、花紅なり、又白色あり、褐色あり、本草剪春羅の集解に、剪紗花といへる、剪秋羅なり、剪春羅と一類にて別なり、がんぴより花まされり、毎年土お改て肥土にうふべし、不然れば不繁きえやすし、初秋花なく猶可賞、二種共に子おまくべし、又梅雨の時、枝お切てさすべし能活く、せんおうは嵯峨の仙翁寺より出たるゆへ名づくと雲、仙翁寺今はなし、花史曰、結子収蔵来春下種、ふし(○○) 剪春羅剪秋羅の別種なり、葉剪秋羅に似たり、葉は欠刻なし、毎節より小枝出て花さく、剪春羅にまされり、赤ふし白ふしあり、葉は同じ、