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重修本草綱目啓蒙
十六/水草
蓴 ぬなは(○○○)〈沼に生じて縄の如き意〉 うきぬなは(○○○○○)〈古歌春〉 ねぬなは(○○○○)〈同上秋〉 じゆんさい(○○○○○)〈◯中略〉池沢中に生ず、葉の形楕にして深緑色、厚して光りあり、茎は葉の中央より出、葉は水面に浮び、根は水底にあり、故に茎長くして蔓の如し、茎及葉背に涎ありて氷の如し、嫩葉は巻て荷の巻葉の如し、春夏採て食用とす、半夏生の候お過る時は、堅くして食ふに堪へず、六月に花お開く、紫色なり、