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成形図説
十八/五穀
阿豆伎〈古事記、即小豆也、〉赤小豆、〈和名抄〇中略〉大納言〈〇註略〉胡頽(ぐみ)小豆、〈一の名は尾張小豆、是赤小豆にて大者也、〉宇伎奈伎〈新撰字鏡、荅小豆とありて、訓み詳ならず、〇中略〉 阿豆伎とは赤解(あかとけ)也、色赤而享之能腐熟する故なりと、書紀注にいへり、今按に、草にして某の伎(き)と呼者衆し、其幹の樹植するお泛て称(いふ)に似たり、小豆、豆角(さヽき)、〓(すヽき)、蘭(あらヽき)の輩の如きしかり、〈和名抄に、此等の種には伎といふに、皆木の字塡つ、麦と柿のごとき伎には、岐の字塡し別あり、〉さらば小豆も赤粒木(あかつぶき)などの義にや、