[p.0297]
古今和歌集
二/春
しがよりかへりけるおうなどもの、花山にいりて藤の花のもとにたちよりてかへりけるに、よみておくりける、 僧正遍昭よそにみて帰らん人に藤の花はひまつはれよ枝はおるとも  家に藤の花さけりけるお、人のたちとまりてみけるおよめる、 みつね我宿にさける藤浪たちかへりすぎがてにのみ人のみるらん