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佐渡志
五/物産
現の証拠、 牛扁の一種にして、救荒本草にのするところの牻牛児、又闘牛児といふものこれなり、山野処々に生ず、茎細く弦の如くにして、白き花に薄き紅紫の点あり、梅花に似て小さし、六七月のあいだ花さく、往年因幡伯耆の二州に痢病流行せしとき、国守より令ありて、庸医の薬お用ひず、この草一味お味噌汁にて煎じて、飲しめらるヽに、悉く効ありときく、