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大和本草
九/雑草
へんるうだ(○○○○○) 近年紅夷より来る、是紅夷るうだなり、紅夷人は是お用て食品に加へ、其香気お助け、他食の悪臭お去こと、日本人山椒の葉お用るが如し、葉は細にして茎の本木の如し、三四月に黄花お開く、四出にして一片の間、各一蕊お出す、花の心に実あり、岩梨の実に似たり、夏実のる、其年子おまけば来年花さき実なる、其茎葉根冬不枯、此草常のるうだの性に相似て、性猶すぐれたり、つねのるうだより悪臭甚し、故に草は別にして不相似ども、るうだと称す、又鳥の病お治す、