重修本草綱目啓蒙

十五/蔓草

清風藤　詳ならず　一名海風藤〈薬性纂要標註〉　増、一名青風藤、〈銀海精微〉増、此条、集解の文甚だ短くして考ふべからず、然れども釈名に青藤の名ある時は、広東新語の青藤と同物なるべし、百品考に雲、青藤和名あおかづら(○○○○○)、広東新語曰、有青藤、子葉長三四寸、多芒刺、茎大如指、而堅〓、人日用之、比北地之用柳条花名仮素馨煎湯以洗瘡疥甚良、肥後に自生あり、蔓生山藤の如く、旧茎は褐色、新条は色青し、鉤刺多し、葉の状細長にして深緑色光あり、長さ三四寸、幅七八分、春未だ葉の生ぜざる前に花あり、五弁の小黄花、素馨の花に似て至て小なり、大さ三分許、花後円実お結ぶ、熟して深碧色、小葉麦門冬の実の如し、冬月葉落つ、蔓は山藤の如く、堅〓にして用おなすべき者なり、