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百品考

青藤 和名あおかづら広東新語、有青藤子、葉長三四寸、多芒刺、茎大如指而堅〓、人日用之、比北地之用柳条、花名仮素馨、煎湯以洗瘡疥甚良、肥後に自生あり、蔓生山藤(くまふぢ)の如く、旧茎は褐色、新条は色青し、鉤刺多し、葉の状細長にして深緑色光あり、長三四寸、幅七八分、春いまだ葉の生ぜざる前に花あり、五弁の小黄花、素馨の花に似て至て小なり、大さ三分許、花後円実お結ぶ、熟して深碧色、小葉麦門冬(じようがひげ)の実の如し、冬月葉落つ、蔓は山藤の如く、堅〓にして用おなすべき者なり、