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百品考

西番蓮 和名とけいさう(○○○○○)雲間番稚峯百花詩録註、西番蓮出広中、盆架引蔓葉尖長叢茂、六月開花、至十月止、下蒂分十大白弁、中起薹、有碧翠色花、如細糸刷就者、盛心五弁、如西瓜小子大、弁上白鑲辺、中満黄色、弁如綴、以手指撥之、似乎不牢著、而旋転活動、仍不突落、五弁心中、另抽一黒茎、茎末分三枝、枝末如円珠而光禿、又彎下、人見之倶不勝驚喜、真花之功而奇者、肥土悍種、蔓草なり、花戸に多く栽う、葉に岐ありて、槭葉(もみぢ)の如し、葉傍に細鬚ありて物お纏ふ、夏月花お開く鉄線蓮(てつせん)に似て大なり、状ち自鳴鐘の車に類せり、故にとけいさうと雲、