[p.0384][p.0385]
大和本草
七/園草
覇王樹 花史に出たり、葉なくして其形枇杷葉の如くにして厚く、肌は胡瓜の如し、枝お生じて又枇杷葉の形の如し、多疣子、其頂より生小葉ことあり、高至二三尺、おりて挟せば生ず、樹にあらず、出于花史、曰殆天地間之奇樹也、まことに草中の異物なり、寒気お畏る、寒月に早くおほふべし、おほひなければ枯る、油のけがれおよくとる、