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重修本草綱目啓蒙
十八/葷辛
胡荽 こにし(○○○) こえんどろ(○○○○○)〈蛮語こりあんでるの転なり、◯中略〉蛮種長崎より伝へ来り、今処処に栽ゆ、八月種お下す、初出の葉は形円小にして、鋸歯ありて石胡荽(ちどめぐさの)葉の如し、漸く長ずれば分て三葉となり、漸く花岐多くなる、春に至て薹お起す、高さ一二尺、葉互生す、梢葉は細くして糸の如く、茵蔯蒿(ねずみよもぎ)の梢葉に似たり、四月茎上に花簇り傘状おなす、五弁にして砕小、弁ごとに一欠あり、花うどの花に似て至て小なり、浅紫色、後実お結ぶ、大さ一分許、正円なり、熟すれば分れて両片となり、根乃ち枯る、