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農業全書
四/菜
防風是は薬種の防風にてはなし、海浜の和らかなる白沙に生ず、其茎あかく、その葉も其香も防風に似たる物なり、茎お取てわりて膾の具に用ひ、或酢にひたして食ふ、甚其香よく味よし、実お取て沙地の畠に植て、少手入すれば、よくさかゆるものなり、大邑に近き所は、多く実お蒔て作り、市町に出すべし、