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大和本草
五/菜蔬
鹹草 あしたと雲草、八丈が島の民多くうへて、朝夕の粮に充つ、彼島米穀なき故也、江戸諸州にもあしたおうふ、葉は前胡防風に似たり、各三葉分る、茎微紅小者不紅、微有香気微辛、本草綱目三十二巻、塩麩子の附録に、鹹草お載たり、曰、扶桑東有女国産鹹草、葉似邪蒿而気香、味鹹彼人食之、今案是あしたなるべし、