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八丈物産志

あした草は初冬の頃より種お下し、翌年の春に至りて、其名おこばなと雲、此時より根葉とも食す、三年に至り、始て白き花開き小き実お結ぶ、夫より四年あしたより九年あしたまであり、根の味ひ甘く苦し、葉香気あり、丈け花の頃は四五尺に及ぶ、根の廻り五六寸有、くきも食して香気あり、島人平常の食料に、此草お麦などに交へて食ふ、