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倭訓栞
後編一/阿
あさヾ 荇菜おいふ、倭名抄に見ゆ、池などの浅き所に生草のうるはしき花の咲ものなり、よて俗に小蓮花(○○○)といふ、篤信雲、あさヾは葉も花も萍蓬草に似たり、近江にちやんきん(○○○○○)、甲斐にくりじやけ(○○○○○)、加賀にいもなぎ(○○○○)、肥後にはかはいも(○○○○)、備前にすつぽんもく(○○○○○○)、江戸近辺にかて円(○○○)座(○)、又ぜにもく(○○○○)、下野にくさあふひ(○○○○○)、常陸にとはす(○○○)、仙台にたぶなぎ(○○○○)といふ、