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広益地錦抄

空穂草(くうほさう) 田野に多生ず、葉ほそ長く冬の中より出る、春五六寸に花お出す、花形松かさのごとく、又空穂に似たるとて、うつぼさうといふ、花の色うす紫なり、此草夏は枯るゆへに夏枯草共雲、本草に冬至の後葉お出す、三四月花おひらく、穂おなす、五月かるヽと有、