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大和本草
六/薬
薄荷 二種あり、国俗に竜薄荷(○○○)と雲お用ゆべし、是竜脳薄荷なり、気味香く辛し鼻にとほる、一種非薄荷(○○○)と雲は香気あしヽ不可用、竜薄荷家甫にうへ、四五月雨後に早く葉おつみとり、半日日にほして後かげぼしにすべし、乾して後器に納め或厚き紙袋に包おくべし、生葉おきざみ膾に加へ、又煎茶煖酒に和してのむ、本草にも茶に代へてのむと雲へり、痩弱の人久く食べからず、猫くらへば酔ふ、猫の酒なりと雲、猫の咬たるに汁おぬるべし、相制する也、蜂蛇にさヽれたるに葉おもんで付べし、