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重修本草綱目啓蒙
二十/蓏菜
茄本邦の俗瘧疾お患ふるもの、必ず茄お食ふことお忌む、甚きに至ては、茄園お過るも亦再発すと雲、然るに唐山にては、乾茄子お以て瘧疾お治ること、釈名の注に見ゆ、又格致鏡原に、芝田録お引て、茄子の瘧お治することお雲へり、蓋し茄子熟するに至ると雖も、落ずして仍枝上にあり、故に瘧の落ずと雲ふことお忌て、久して風おなし、遂に医家患者おして禁ぜしむるに至る、