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大和本草
附録一/菜
蕃椒 能ほし、よくかはきたる時、俄に末して糊に和し、紙或綿布にひろげ、凡人身疼痛の処に占べし、能愈ゆ、腹痛には腹に占、頭痛には頭に占、手足痛には其処につく、甚効あり、時気感冒には、三四の椎の間に占て、被おあつくきて汗お出すべし、又蕃椒青き時とり、細にすりくだき塩お加へておさめ置、諸食に少加ふ、蕃椒お諸鳥好んで食ふ、鶏など甚好む、諸鳥の薬なりと雲、猫の藤天蓼(またヽび)お好んで食ふが如し、