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重修本草綱目啓蒙
十一/湿草
蜀羊泉 ほろし(○○○)〈古名〉 ひよとりじやうご(○○○○○○○○) つたさんごじゆ(○○○○○○○)〈仙台〉 つるさんごじゆ(○○○○○○○)〈同上備前〉 つるさんご(○○○○○) ちやぼのほうづき(○○○○○○○○)〈筑前〉 うるしけし(○○○○○) 烏葛〈和方書〉 一名青〓〈救荒本草〉 雪下紅〈秘伝花鏡〉 珊瑚珠〈同上〉 雪裏珊瑚〈農甫六書〉 漆草〈附方〉 〓〓〈品字揃〉原野に多し、蔓草なり、春月旧蔓より苗お生じ、草木に纏摎す、毛ありて牽牛藤(あさがほのつる)の如し、葉は菊葉に似て、薄く柔にして鋸歯なし、毛あり互生す、夏葉間に小枝お生じ、上に多く小叉お分ち、叉ごとに一花お開く、白色黄蘂大さ四分許、形番椒(とうがらし)花に似り、後円実お結ぶ、南天燭(なんてんの)子より大也、生は青く、秋冬熟して深紅色、白頭鳥好て食ふ、霜後苗枯る、