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農業全書
三/菜
糸瓜糸瓜わかき時は料理にして食す、同漬物にして極めてよき物なり、老て皮厚く堅くなりたるお干して、其後水に漬置ば、肉くさり上皮のきて、其筋あらき布のごとく成たるおもみ洗ひ乾し置、是にて器物おあらへば、たとひぬりたる物にても引めも付ず、物のあかお能とり、又湯手に用て甚よし、うへ様雑瓜に同じ、かきにはヽせ、かややねにはヽせたるよし、此瓜は痘疹の薬なり、其外にも功多し、