[p.0660][p.0661]
百姓伝記
十一
胡麻お蒔く事根ごえに不浄お用るか、魚類の腐りたるお用るか、土肥えお用べし、馬屋肥え、ごみ芥、灰の類、用ひべからず、油少なく実薄きものなり、土地に嫌ひ多し、石地砂地、黒ふく悪しきなり、土重き粘ある土地お好むべし、実入よし、厚くしてはさや少なし、薄くぬきたて、枝おかき、さや大形に付ならば、うらお止めよ、根にはやく土お寄せ置き、肥しおすべし、〈◯中略〉蒔て後土お深くかぶせべからず、生出がたし、