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重修本草綱目啓蒙
七/山草
肉蓯蓉 一名地精〈石薬爾雅、同名多し、〉 金笋〈本草〓〉 碧水竜〈種杏仙方〉 増、一名肉菘蓉、〈薬性奇方〉 腎天〈清異録〉和産なし、近年新渡甚だ多し、明和庚寅〈◯七年〉にも多く渡る、皆甕中に塩蔵す、長さ一尺許、径一寸余、或二三寸、截りて内白色なる者あり、黄紅色なる者あり、新なるものは紅にして透徹す、皆上品なり、その黒色なる者は下品なり、倶に外に松子(まつかさ)鱗甲の如きもの多くつけり、切開けば堅〓にして肉お切るが如くなるお真物とす、水に浸す時は鱗甲の状見るべし、然れども久しく水中に置けば煉砕しやすし、又鱗甲なき者もあり、良ならず、