[p.0719]
重修本草綱目啓蒙
十/湿草
黄花蒿 くそにんじん(○○○○○○) かはらよもぎ(○○○○○○) ばかにんじん(○○○○○○)〈津軽〉 ごぎやう(○○○○)〈常州〉 からよもぎ(○○○○○)〈同上〉 山にんじん(○○○○○)〈仙台〉 ごむけ(○○○)〈摂州〉 一名黄蒿〈序例又鼠麹草地膚共に黄蒿の名あり、又卓氏藻林に蒿類の秋に至り、枯れて黄色になるお黄蒿と雲、是皆同名なり、〉河辺沙地に多し、又人家にも自生す、青蒿よりは葉細にして、花叉多くして細かく、色黄お帯て青蒿葉の深緑色なるに異なり、葉の色黄お帯びて、花岐多き故に黄花蒿と雲、花の色黄なる故名るに非ず、葉の形色始終変ぜず、臭気強し、苗の高さ三五尺、花実は青蒿より後れ、細小にして茵蔯蒿に似たり、青蒿の花実に異なり、