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重修本草綱目啓蒙
十一/湿草
欵冬花 ふきのとう ふきのぢい〈河州〉 ふきのしうとめ〈和州〉 ばつかい〈南部松前〉 ばしかい〈南部◯中略〉欵冬は和名抄にふヾきと訓ず、今はふきと呼ぶ、薬には花お用ゆ、故に欵冬花と雲、即今冬春食用のふきのとうお用べし、〈◯中略〉古より欵冬お名花のやまぶきとするは、其誤り朗詠集より出づ、やまぶきは棣棠〈秘伝花鏡〉なり、欵冬は元来ふきのことにして、山生のものお山ぶきと雲、やまぶきと仮名同き故に混ずるなり、