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重修本草綱目啓蒙
二十/芝栭
香蕈(○○) しいたけ 一名香菰〈泉州府志〉 香蕈菰〈八閩通志〉 香菌〈行厨集〉 処蕈〈同上〉 雪蕈〈広東新語、冬取者良、〉 雪菌〈同上〉 増、一名乾香蕈〈農桑通訣、乾たる名、〉 乾柯蕈〈菽園雑記、同上、〉柯樹に生ずる菌なり、紀州の熊野名産なり、他国にも各名産あり、熊野にて取る者柯(しき)樹に拘はらず、麪櫧(しらかし)、はびろがし、そうのきがし、しでの木等に生ずるお採る、又右件の木お伐り置き、ほどよく朽たるお、秋雨の候槌にて擊つ時は多く生ず、採て串にさし遠火にて炙り乾す、是作りしいたけなり、漢名家蕈、〈広東新語〉余木にも生ずれども、毒ある木に生ずるは採らず、