[p.0812]
重修本草綱目啓蒙
二十/芝栭
木耳〈◯中略〉桑耳 此条二品あり、軟にして食ふべきものは桑耳なり、〓くして食ふべからざるものは桑黄なり、釈名の桑檽、桑蛾、桑雞の三名は桑耳の名なり、一名五鼎芝、〈群芳譜〉桑菌、〈証類本草〉俗名くはたけ、桑樹に生ずる菌なり、茶色にして冬月多し、釈名の桑臣、桑上寄生の二名は桑黄の名なり、一名木麦、〈証類本草〉桑黄菰、〈附方〉俗名めしまこぶ、桑樹に生ずる猢猻眼(さるのこしかけ)なり、故に〓菰と雲、肥前平戸の海中雌島にあり、故にめしまこぶと雲、桑樹諸木及び土石に生ず、木に生じ形円にして内黄色、光あるものお平戸にて実こぶと雲、或は実こんぶと雲、桑上のものお上とす、土石上に生じ、形扁くして内黄色なるお、平戸にて花こぶと雲、或は花こんぶと雲、微赤黒お帯るものお平戸にて、古こんぶと雲、今薬舗に貨るものは〓後の産多し、〈◯中略〉