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藻塩草
八/草
藻いつもの花〈河上のいつもの花といへり、たヾのもおも雲也、〉おきつ藻、河藻、玉藻、〈玉もかりしくとよめり、是につき異儀あり、或はもおかりくうと雲説あり、それも玉も刈食とかけるによりて、かりはむと雲り、又はしくといへば、もおかりしくなど心得たり、しかれども、これいづれもわろし、玉もおかりしとたヾ雲也、く文字はたすけことば也と雲々、〉なびき藻、すが藻、しき藻かる藻、〈あまの也〉たく藻、〈生と雲り、又はあまのたくもとも雲、〉つくも、〈老たる母のかみによす〉すく藻、〈是はもにあらず、むまうしの食物也、すくもたくなどもよめり、〉かる藻〈これいのしヽのかぐ物也、まことのもにあらず歟、〉なつげ藻、〈莫告藻とかけり、しかれ共、これおなのりそ共よめり、〉藻くづ、みだれ藻、ながれ藻、玉藻かづく、ひじき藻、〈伊勢物語ひじきものには袖おしつヽもとよめり、海藻の中にひすきもと雲物おば鹿尾菜、ひすきも、六味菜同、世俗にはひじきもと雲これら也、しかればひじきもといふ物おやるとて、ひじきものには袖おしつヽもとそへたる也、しきものは、中にひじきものと雲べき様なしと雲々、〉河菜草〈異名也〉玉藻の花、おきの藻くづ、うぢ河に生る菅、〈万〉