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倭訓栞
前編九/古
こぶ 昆布の音也、古名はひろめといへり、倭名抄に見えたり、古へ陸奥蝦夷貢献して民部省に納む、索こぶ細こぶ広こぶの名あり、庭訓に宇賀昆布見えたり、宇賀は箱館の外海の名也、今石附といふ、赤きお上品とす、島こぶと称するものあり、海へちまの類にて、食ふべき物にあらず、