[p.0891][p.0892]
塵袋

一神馬草と雲ふものおなのりそと雲ふ心如何万葉集等には名のりするに、よそへて歌にもよめり、但本朝式には莫鳴菜と書て、なヽりそとよめり、食する時はら〳〵となるが六借ければ、なヽりそと制する心也、なとのとは通音なれば、ななりそお今はなのりそと雲ひなしたる也、順が和名には神馬莫騎之義也と雲へり、恐あれば神馬おば人用にあつることなければ、なのりそと雲ふ心にて、神馬草とはかきなせり、