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庖厨備用倭名本草
四/水菜
海藻(かいさう/ひじき)〈◯中略〉 元升〈◯向井〉曰、〈◯中略〉西国海辺に此ひじきもお取てよく煮て、日に晒乾してよくかれたるおつきくだき、米粒のごとくなして、米と同じく飯にかしぎて飢荒おすくふ、貧家は常の食にも用ふ、米飯は白く、海藻は黒し、むら〳〵白飯みえたるお、たはふれて焼野の雪のむらきえと雲、米飯お下にもり、海藻飯お上にもりたるおば、ぬりがさきたると雲、