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増訂豆州志稿
七/土産
海苔 海辺より多く産出す、色皆黒し、井田村の産特に佳品なるお以て、概ね井田お冒称す、鎌倉の時供御甘苔と称し、天朝に献ぜり、〈◯註略〉一種潮(しほ)海苔、〈鹹味あり、菓とし食ふ可し、〉捻(より)海苔〈雲見村より出づ、巻て指の大さの如し、〉等あり、鳧頭苔 下田の大浦及白浜村辺に産す、生は青く乾けば白く、熱湯に投ずれば則青に復す、猶佳品なり、