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古今要覧
器財
御府周尺御府竹周尺は、高野大師の将来する所にて、御府に伝はりしお、小倉大納言実起卿のうつされしものとて世にも伝はり、律尺考験にもしるせり、さてその真の御尺は、寛文元年に焼失せしよしいへり、その寸分お校するに、曲尺にて七寸九分八釐九毫五糸許にあたる、周尺といふは用ゆるにたらず、唐の准尺なりといふはしかるべし、たヾし准尺は曲尺の八寸にあたるものなり、此尺一釐○五短し、然るに此尺お梁表尺なりとし、以て十五等尺おもとむるは、あやまれるなるべし、