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好古日録
古斗神戸氏伝へし民部省厨升、〈受る所山科升と同〉実に古制の考ふべき者也、宝永の火に焼失す、惜べし、又古升に宣字烙印(○○○○)の者あり、疑は所【Kれ】謂宣旨升ならむ、又古斗深一寸五分、径二寸八分五厘者有り、用る所の烙印、太孝斎の三字なり、年世後考お俟、 又二十年前、一大斗おみる、二升四合許お受く、蓋山科斗の三升斗ならむ、年世の考ふべきなし、惜べし、又長和元年壬子造る所の斗あり、一升六合許お受く、蓋山科斗の二升斗ならむ、皆当時の大斗也、底板に長和壬子月の数字お鐫る、又四面に納世宝の三字及〓お墨書す、長和中の書には非るべし、〓何の意おしらず、後の考お俟、