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善庵随筆

今俗間に用ふる武佐升といふは、方四寸六分五厘、深さ二寸三分九厘八毛にて、寸積五十一寸八分六厘余になるなり、赤松某雲、そのかみ佐々木氏、江州お領する時、其国八十万石お以、強ひて百万石に当てんがため枰八合の升お用ひ、江州武佐の駅に倉廩お建て、米の事お司どらせしより此名あり、今濃州今須駅、三輪治左衛門の家に、此升お蔵せりと雲々、