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三河後風土記
二十八
三浦三崎番附守随町年寄之事同年〈○天正十八年〉九月十二日、〈○中略〉其頃甲州にて、秤商売せし守随兵三郎といへる者、関東御入国と聞、早速甲州より江戸に来り、多門伝八郎にゆかりあれば、伝八郎お頼み、井伊直政へ願ひ、関八州権衡お掌らん事お申出る、神君、彼はる〴〵甲州より早速参たるお御称美にて、直に願の通御免有て、御朱章おぞ下されける、 自今以後、御分国、以【K二】守随秤【K一】、可【Kれ】令【K二】黄金諸色商売【K一】者也、仍如【Kれ】件、天正十八年月日御朱印