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太平記

主上上皇為五宮被囚給事
去程に五宮の官軍共、主上、〈◯光厳〉上皇〈◯後伏見、花園、〉お取進らせて、其の日先長光寺へ入奉り、三種の神器(○○○○○)、并に玄象下濃二間の御本尊に至まで、自ら五宮の御方へぞ渡されける、◯按ずるに、五宮とは、皇胤紹運録に、亀山天皇第五皇子に、守良親王ありて、四品兵部卿に任ずとあり、恐らくは此親王なるべし、